なんか蒼星石虐待話を統括してしまうような話だったので、今回のは番外という事で。('A`)
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〜鏡を通して会話するローゼンメイデン達〜
蒼星石『ごめん翠星石・・・僕は君とはいられないんだ』
翠星石「な、なぜですかっ、蒼星石・・!」
雛苺「蒼星石もジュンのおうちにおいでよ・・・」
蒼星石『ごめんね、雛苺。僕にはそこよりももっと大切な場所があるんだ』
『おい、蒼星石っ!ちゃんとトイレ洗っとけっつっただろっっ!!』
蒼星石『ご、ごめんなさいましゅたぁっ・・・!!!」
翠星石「・・・え・・」
真紅「今の誰なの・・?」
蒼星石『現在の僕のましゅ・・ミーディアムさ。今は彼の家に住まわせてもらってるんだ』
『まだ始めてねぇのかっ!!てめぇ、今夜は子宮がぶっ壊れるまでガンガン犯してやるからなぁっっ!!』
蒼星石『は、はぃぃぃっ・・!・・・あ、し、しきゅうが、こわれ、る、まで・・・は、はふ、はふぅ・・・・・』
翠星石「蒼星石・・本当に大丈夫ですか・・?」
蒼星石『・・・す、翠星石にそんな心配されるような事は何もないよ。じゃあ、僕はそろそろ・・』
翠星石「待つです蒼星石っっ!!」
雛苺「なんだか凄く慌ててたの・・・」
(ダダダッ・・)
『・・ましゅたぁ、今トイレ洗うねっ・・・』
真紅「あら、映像を切り忘れてる・・鏡が繋がったまま行ってしまったようね。遠くから声だけは聞こえるのだわ」
『・・・てめぇ何やってた!おら、ズボン下ろしてケツ出せ!このままハメてやるっ・・・』
『・・・あ、あぅぅぅぅ・・・ま、まひゅたぁぁっ、まひゅたぁぁぁっ・・・・くぅぅ・・・っ!!』
『・・・・あ・・くっ・・一丁前によがりやがって・・!・・・ほら、口開けろっ・・!・・・』
『・・・あぁ・・・ましゅたぁ・・むちゅっ・・・じゅぶぶっ・・・・ぶちゅっ・・・じゅぽっ、じゅぽっ・・・・』
『・・・うっ・・・くっ・・・・』
翠星石「・・・そ、そうせいせき・・・・一体何をやってるですか・・?」
真紅「・・・雛苺は向こうへ行ってなさい。・・ほら翠星石。私達も早く行きましょう」
翠星石「は、はいです・・・・蒼星石・・・」
蒼星石『やあ、久しぶりだね』
翠星石「きゃっ・・・・そ、蒼星石っ!久しぶりじゃないですっ!その顔っ・・!!」
蒼星石『ああ、これ?そんな対した事じゃないさ』
真紅「その青アザの酷さ・・尋常じゃないわね。服もボロボロ・・・・今日は雛苺を連れて来なくて正解だったわ」
蒼星石『何てことは無い。ローゼンメイデンにとっては、こんなのは傷の内に入らないよ』
真紅「あなたのミーディアムの仕業?あなた、虐待でも受けているの?」
蒼星石『そんな大袈裟な。・・いちいちそういう詮索をするから真紅は姑臭いと言われるんだよ』
真紅「・・どちらにしても、貴方のミーディアムに暴力を受けたという事には違いは無さそうね」
蒼星石『・・・・』
翠星石「そ、そんな・・・・そ、蒼星石・・・ひくっ・・・大丈夫ですか・・・?痛くないですか・・?ひっく・・」
蒼星石『いいかい、そんな泣く必要はないんだよ、翠星石』
翠星石「・・蒼星石・・・」
蒼星石『・・・この傷はね、マスターと僕との絆みたいなものなんだ』
真紅「その暴力の跡が絆?・・蒼星石、貴方、それを本気で言ってるのかしら?」
蒼星石『本気さ。・・・これはね、木の剪定と同じ事なんだよ、真紅』
真紅「剪定・・?」
蒼星石『そう。只痛めつけるだけの傷じゃない。庭師と木の関係と同じ。お互いの愛を深め、確認しあう為の代償行為さ。・・そして、剪定され傷ついた木には、より豊かな実りがある』
真紅「そ、そんな馬鹿げたこと・・・」
蒼星石『庭師の僕だからこそ、マスターの愛情が分かるんだ。彼の拳が飛ぶ度に、僕の心が剪定されて、彼の望む姿になっていく自分が分かるのさ・・』
翠星石「そんなの絶対おかしいです・・!」
蒼星石『昨日も、マスターにひとしきり殴られた後は、それ以上の愛をここ(お腹をさすりながら)にたっぷり注いで貰ったんだよ』
翠星石「・・・・やめてです・・聞きたくないです・・・」
蒼星石『マスターが僕を激しく突き上げる度に僕の心が充実していくんだ。マスターと僕の身体の一部が密着して擦れている一体感・・あれは翠星石と一緒にいても得られなかった感覚なんだ』
翠星石「・・・蒼星石・・・・」
蒼星石『マスターが僕の身体で気持ちよくなって、最後に僕の名を叫んで、僕の胎内に精をほとばしらせる・・その瞬間、僕は”翠星石の双子の人形”ではなく、”蒼星石”という一人の生きた存在に変われるんだ』
翠星石「ああ・・・蒼星石が・・・あんなに幸せそうに微笑んで・・・・」
真紅「違うわ、翠星石!・・蒼星石はミーディアムに騙されているのだわ・・!」
翠星石「・・・行きましょう、真紅・・・。私もジュンに抱かれた時に、蒼星石の言ってるような事が分かったような気がしたですから・・」
真紅「あなた・・・ジュンと・・・・」
翠星石「ジュンは私を人形のように揺さぶって、本当に乱暴に犯したです。すごく痛かったです」
翠星石「・・・でも・・・翠星石は、私の身体を好きに弄んで楽しむジュンに、この上ない愛情を感じたです・・・真紅よりもジュンに必要とされている、って嬉しかったです」
真紅「・・・・翠星石・・・それは貴方達姉妹が単純に・・・・・・分かったわ・・・。・・・でも・・・私には、いいように身体を弄ばれるのを愛というのは・・やはり理解出来ないのだわ・・・」
蒼星石『さよなら、翠星石。でも心配はいらないよ。僕は本当に幸せなのだから・・・』
翠星石「ええ、分かったです・・・さよなら、蒼星石・・・」
『あぁぁ・・・ましゅたぁぁぁぁっ・・・』
真紅「また切り忘れてるのだわ・・・」
翠星石「・・・・」
真紅(・・蒼星石のマスターが蒼星石を失った時・・・その”可能性の世界”を覗き見てみるのだわ・・)
『なぁ・・・・蒼星石よぉ・・・・どこ行ったんだよぉ・・・・』
真紅(暗い部屋で突っ伏して・・・・・まるで世捨て人ね・・・こんな人間のどこに惹かれるというのかしら・・)
『ただいまぁ・・・帰ってきたぞぉ・・・蒼星石ぃ・・・』
真紅(何なのかしら・・・・?妙に大きい人形を買ってきたようね・・)
『これで、あいつの服に似せた服を着せて・・・・よし・・似て来たぞ・・へへ・・』
真紅(そんな事をしても、それはただの蒼星石に似せた人形なのよ・・・)
『ほーら、上手いか、蒼星石・・・?』
真紅(うっ・・・・人形にご飯を食べさせている・・あーあぁ・・全部床にこぼして・・・)
真紅(・・・まさか、この人間・・・・・この人形で・・・)
『うっ・・・!くっ・・・!!蒼星石っ・・・!!』
真紅(やっぱり・・・・人形で盛ってるのだわ・・・・直視できない光景ね・・・うっ・・)
真紅「はぁ・・・・はぁ・・・・・どっと疲れた気がするのだわ・・・・」
翠星石「どうだったですか?」
真紅「蒼星石とあの男との関係は、まさに倒れ掛かった二本の木がもたれ合って命を繋いでいるようなものね・・」
翠星石「という事はです・・・?」
真紅「どちらが欠けても・・・その時点でオシマイという事ね。蒼星石がマスターを失った場合も見てみたけど、街中を全裸で四つんばいになって歩いてたわ・・はぁ・・頭が痛くなる光景よ」
翠星石「・・・・」
真紅「何にせよ、互いへの依存心が強過ぎるって事なのだわ」
翠星石「・・そうですか・・・・・でも、それって少し羨ましいです」
真紅「翠星石?」
翠星石「ジュンには真紅や雛苺や柏葉トモエがいるです。だから・・自分だけを見てもらえるという確証は無いです」
真紅(ごめんなさい、翠星石・・・・私は既にジュンと・・・・・ジュンにとっての貴方は・・・ただの・・・)
ジュン「いい、いいよ雛苺っっ!!」
雛苺「あぅぅぅっ!!ひ、ひな、おかしくなるのぉぉっ・・・!!」
ジュン「す、好きだよ雛苺、好きだっっ・・・!!」
「おい、皿洗いはもういいから、こっち来いよ」
流しの前、脚立の上に立っている小さな後姿。
俺は居間のソファーから声を掛けた。
「うん・・・な、何?マスター」
おどおどとした返事を返しながら、蒼星石は可愛らしいエプロンをいそいそと脱ぐ。
「いいから、こっち来いって」
「ひゃ、ひゃいっ・・・」
俺が語気を少し荒げた事で、ひっ、と肩を竦めると、慌てて蛇口を捻る蒼星石。
脚立から飛び降り、とてとてと小走りにやって来た。
「ど、どうしたの・・?」
「そんな怯える必要はねぇだろ。ここ座ってテレビでも見ようぜ」
依然恐縮気味の蒼星石に対し、俺はポンポン、とあぐらをかいている膝の上を叩いて示した。
「マスター・・い、いいの・・?」
それほど予想外の言葉だったか、彼女は大きく目を見開いて尋ね返す。
「座っていいから、座れって言ってるんだよ!」
「は、はい・・・っ・・!・・マスター・・{{include_html html, "!hearts"}}」
とびきり嬉しそうに声を弾ませると、俺の膝の上にそろりと腰を下ろす蒼星石。
・・柔らかい肉の感触と重みが俺の膝に伝わり、サラサラの栗髪が首の辺りをくすぐる。
やがて、蒼星石は遠慮がちに俺の胸に背中をもたらせて、その重心を預けて来た。
「え、えへへ・・・・」
照れ笑いを隠し切れない蒼星石。にまーーっと口が緩む。
「・・何がおかしいんだよ」
「あ、ううん・・・っ、なんでもないよっ・・・・」
プルプルと小さい頭を振って否定する。・・が、すぐにニンマリとした顔に戻ってしまうのだ。
「えへへ・・・」
・・それにしても、まるで父親の膝の上を堪能する子供のような笑みを浮かべるものだ。
テレビを見ながら嬉しそうに小さく肩を左右に振るその姿を見ると、俺自身まんざらでも無くなって来る。
『あ、あぁん・・っ・・・あん・・・っ・・・・』
「って、マスター、このテレビ変だよっ!?」
今更になって気付いた蒼星石。こちらを見上げて、頬を薄っすら赤らめたまま当惑の色を見せる。
「・・・・・」
その澄んだ瞳を無言で見つめ返す俺。
「マ・・マスター・・?」
「・・・・・・・」
「・・・・ましゅ・・・・・ましゅたぁ・・・」
もはやこの後の展開に予想が付いたのか、次第に蒼星石の瞳が潤み、トローンと目尻が下がって来る。
・・可愛い奴だ。
END