金「首謀者は誰なのかしら」
金糸雀総書記は、クーデターの首謀者と目される4人、
真紅、翠星石、蒼星石、雛苺の尋問を自ら行っていた。
薔薇「将軍様、いっそ拷問をして吐かせてしまった方が、効率も良いのでは?」
金総書記の右腕と言われる薔薇水晶が語る。
銀「そぉねぇ、お馬鹿さぁんは痛めつけてあげましょう」
そして金総書記の左腕と言われる水銀燈がそれに同意する。
金独裁政権を支える悪魔の宰相たちの言葉に、4人は震え上がる。
金「でも、すぐにわかってしまったら面白くないのかしら〜」
「しかし、首謀者を吐かせてからでも十分に楽しめますよ」
その薔薇水晶の言葉に、金総書記は納得したようだった。
銀「じゃあ、誰から痛めつけるぅ?」
金「私は雛苺がいいと思うのかしら」
薔薇「そうですね、子供は痛みに弱いですから、すぐに吐くでしょう」
そう言って薔薇水晶は雛苺を引きずっていこうとした
翠「も、もう我慢ならんですぅ〜」
紅「子供を痛めつけるなんて、最低だわ」
その様子を見て、二人とも今にも殴りかかりそうな勢いだ。
蒼「やめるんだ、二人とも!!」
紅「でも・・・!!」
蒼星石は二人をなだめてこう言った。
蒼「気持ちはわかる、でも雛苺は大丈夫、僕が身代わりになるから」
翠「何を言ってるですか!!そんなことをしたらお前が・・・!!」
翠星石の言葉を遮って叫んだ。
蒼「お前たち!!首謀者は僕だ!!雛苺を放せ!!」
翠「蒼星石!!」
しかしその言葉を聞いた金総書記と両腕たちは冷淡だった。
薔薇「興を削がれてしまいましたね」
銀「こんなお馬鹿さぁんを庇うなんて」
金「つまんないことをしてくれるのかしら」
早く吐かせた方がいいと言っていたのに我侭な3人だ。
薔薇「いえ、やはり拷問は続けましょう」
銀「そぉね、蒼星石が嘘をついてるかもしれないし」
薔薇「裏付けを取るために拷問は必要ですね」
金「じゃあ蒼星石はどうするのかしら?」
薔薇「炭坑に送りましょう。首謀者ならそれで良し、偽証であったなら、それはそれで許し難いので」
・・・どの道、結果は変わらなかった。
紅「結局拷問されるのね・・・」
翠「蒼星石の心意気が無駄になったですぅ」
こうして、蒼星石の過酷な炭坑送りが決まった。
「蒼星石・炭坑哀歌」