「ボクゥ」
蒼星石は昔、実蒼石であった事を思い出していた。
あの頃は、実装石を狩り続ける事だけに精魂を注ぎ、
あわよくば、実装紅を狩る事も出来た。
だが、今の現状はどうだろうか?
同じ繭から孵化せし、双子の体。
その片割れが、今の僕を傷つけ陰鬱な笑みを浮べている有様。
「蒼星石? 幾らなんでも自由すぎはしないですかぁ!?」
容赦なく手に持つ如雨露を、双子の妹に叩きつける。
「うぎぃ!」
何度も殴られ、気を失いかけてる蒼星石を如雨露の水で正気にさせる。
「眠る事はゆるさないですよ!」
朦朧とした頭で、声を絞り出す蒼星石。
「ボクゥ…」
あぁ・・・また、やっちゃった・・・・・・またまた・・・・・・
ごめんなさい・・・ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい