タイトル:名無しの灯火
ある公園に、一匹の実装石が居ました
その実装石は、他の実装と比べると非常に頭がよく
今まで、人間に捕まった事が一度もありません
彼は、仲間達が人間に虐めらてるのを見て、学んでいたのです
人間は、恐い生き物だと
そんな実装にも、ある転機が訪れました
彼は、いつものように御腹を空かせ公園を彷徨っています
ゴミをあさり、仔実装を探し、蟲を食らおうと…
そして見つけたのですーーーー美味しそうな飴玉を
しかし、実装はそれに飛びつこうとはしません
まず、周囲を確認して人間が居ないか確かめ……っとやはり実装
仲間を見つけたとたん、素早く飴玉に飛びつきました。
「でっですん♪」
美味しそうに、飴玉を頬張っています。
「デデッ!?」
何か言葉を発した瞬間、実装は口の中から緑色の体液を嘔吐しました
「デベェッ… デベェッ…」
その目は血走り、口からは大量に吐瀉物を撒き散らし、排泄肛からも大量の糞尿を撒き散らしています
数秒間、体液を周りに吐き散らして、彼は前のめりになって地面に倒れこみました
その一部始終を、草むらに隠れていた二人の人間が監視していた。
「おし! 俺の勝ちだ!」
「マジカよ〜、やっぱ糞蟲だはあれ… んとに使えねぇ」
「へへっ、悪いね♪」
彼らは、目星の付けていた実装が、
実装コロリを食べるのかどうかという賭けをしていたのです
「やっぱ、之が決めてだな」
男は、実装人形を取り出し、ゆらゆらと左右に振った。
「クソッ… マジに気分わりぃ」(ドゴッ)
男は、地面に横たわった実装を蹴り、天高く舞わせ
実装に微かに残った生命という灯火を散らしてしまった。
〜fin〜