SSがあったの知らなかったorz
なのでこっちに書くです

その1 真紅

  銀灰色のもやの中、真紅は歩いていた
  ぼんやりと少女の姿が浮かび上がる

    真紅「ねえ、ここはどこなの、あなたは・・」

  少女は泣いていた、何かを呟きながら

    真紅「何?聞こえないわ」

  少女が呟く度に、時の流れは緩やかさを増す

    真紅「どういう・・こと・・時間・・が・・・・」

  時が凍りつく刹那、真紅は気づく

    少女の顔が自分に似ていることを。

          真紅−夜明け前の夢−  

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その2 水銀燈

  松明に照らされた教会、男はその時を待っていた
  男の前のトランクがゆっくりと開く

    男「お目覚めかな、水銀燈」

    水銀燈「私を知っているとは・・何者だ」

    男「この世界に秩序をもたらす者だよ、君とともに」

    水銀燈「人間の世界がどうなろうと知ったことではない
         それに、私にはミーディアムなど不要だ」

  翼をひろげ立ち去ろうとする水銀燈に、男は問いかける

    男「君の・・お父様についても・・興味はないかね?
      アリスゲームの真実についても・・」

    水銀燈「何!」

    男「悪い取引ではないはずだ
      私の鉄の意志により、君の力もより強くなろう」

    水銀燈「・・いいだろう
         誓いなさい この指輪に               

                 水銀燈−58万時間の亡霊−

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その3 雛苺

  窓辺の雛苺
  すっと陽射しが翳り、あの世界を思い出す

    ・・・

    好きなものだけで創られた、自分だけの世界

      雛苺「もう・・こんなもの!いらないのー!」

    世界はそれに応え、揺らぎはじめる
    ふと、声が聞こえ、揺らぎは止まる

      声「わたしの可愛い雛苺、だめよ、そんなことをしては」

      雛苺「ふぅ?」

      声「悲しい記憶も、楽しい思い出も
        大切にしまっておいて、わたしが雛苺を大切に思うように・・

    ・・・
    
  ふっと陽射しは甦り、雛苺の濡れた頬に陰影をつくる

    のり「雛ちゃ〜ん、ご飯よ〜」

  ふりむいて答える、いつもの笑顔

    雛苺「は〜いなの〜!」
    

                   雛苺−雲の影−

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