僕の名前は桜田ジュン、どこにでもいる平凡な中学一年生だ。
まぁ学校なんて行ってないけどね。
え、どうして行かないのかって?
HAHAHA、そんなの当たり前じゃないか。
愛しの真紅と片時も離れたくないからだよwwwww
ローゼンメイデン外伝〜本当のヒキヲタはこんな感じです〜
「真紅ゥ、真紅ちゃ〜ん」
「き、気持ち悪いのだわ、近づかないで頂戴」
僕の手を必死で払いのける真紅。
ああ、真紅かわいいよ真紅。
一見嫌がっているように見えるが、本心ではドキドキしてるんだ、僕と同じように。
僕とのふれあいの時間を楽しんでいるんだ。
数多くの女性達(アニメキャラ)といくつもの交流を経てる僕にとって、女性の本心くらい簡単にわかってしまう。
そう、彼女は所謂ツンデレなのだ。
口では嫌がっていても、ここぞという場面では僕にZOKKON。
まったく、可愛い奴めwwwww
「そんなに嫌がらなくってもいいじゃな〜い、本当は嬉しい癖に、このぉ〜」
「ち、近寄らないでっ! それに貴方、臭いのよっ! 昨日もお風呂入っていないでしょう!? 服だって、何日取り替えてないと思ってるの!」
「服? そんなモノは飾りですよ。偉い人にはそれが分からんのですよ」
「もうイヤァアアアア!!! どうしてこんなのが私のマスターなの!? ホーリエは何を基準にコイツを選んだのよ!!!」
「HAHAHA、イヤよイヤよも好きの内ってね」
こいつは本当に可愛い奴だ。
ゴスロリ……巻き髪……うはwwwモエスwwwwwテラモエスwwwwwwwwww
突然コンコンとノックされた。
チッ、またあのブスか。
「じゅ、ジュンくん、入るわよ?」
「入んなブス」
「そんなこと言わないでぇ〜……ホラ、今日は巴ちゃんも来てるのよ〜?」
「こ、こんにちは、桜田君」
「うわ、お前もいるのかよ、もういいから帰れよ」
こいつは姉の桜田のり。
おせっかいな眼鏡ブスだ。
そして隣にいるのが柏葉巴。
幼馴染なんだけれど、しつこく僕にアプローチかけてくる本当にしつこい女だ。
小さい頃はよくお医者さんごっことかしてたけど、三次元に興味がなくなった今となっては、最早無用の長物。
さっさと帰ってほしい。
え? 真紅も三次元じゃないかって?
僕の目には二次元補正かかってるからおkwwwwwwww
「何度来たって学校へなんか行かないからな」
「う、ううん、違うの。あのね、昨日家に真紅ちゃんと同じような人形が届いてね、それで今日は桜d「何っ!? 見せろ、見せろよ!!」う、うぐぅ……」
巴が両手に持っていたトランクケースを無理矢理奪い取ると、僕はすぐさまブス二匹を部屋から追い出した。
心臓が高鳴る。
ケースをゆっくり開けると、そこにはピンク色の服を来た巻き髪の人形が眠っていた。
ロリキタコレwwwwwwwwwwwwwwwwwww
「雛苺……」
「ハァ、ハァ、ハァ……」
「ローゼンメイデンの第6ドール、私の妹よ」
「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」
「さっきの人……巴さん、だったかしら? あの人は巻かなかったのね。まったく、雛苺の人工精r「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」うるさいのだわっ!!!!」
て……………………テラカワユスwwwwwテラモエスwwwwwwwwww
そっかぁ、雛苺ちゃんっていうのかぁ。かぅあぃい〜〜〜wwwwwwwwww
じゃあちょっと起きる前に色々チェックしちゃおうかなぁ〜。
うへへ、まずはパンツの確認ーっと。
「貴方……もしかして私の時もそうやって体を弄繰り回していたのではないでしょうね……?」
「……可愛かったよ、真紅」
「いやあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
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「雛はろーぜんめいでんの第6ドールなの! 真紅は雛のお姉ちゃんなのよ!」
「ふんふん、それで?」
「雛はね、白くて、うにゅーが好きなの! うにゅーがいいの!」
「へ、へぇ、そっかぁ……大胆なんだね、雛ちゃんは」
「うゆ? 何がだいたんなの、ジュン?」
「ハッハッハ、わ・か・っ・て・る・く・せ・に、このぉ〜」
「キャハハハ! ジュン楽しいから好きなの!!」
ふと気が付くと、部屋の隅の方で真紅が膝を抱えて青い顔で一点を見続けている。
そっか、僕が雛苺にばかり構っているから寂しくなってしまったんだね。
仕方ない、ちょっと雛ちゃんを放置プレイにして、真紅の元へと近づく。
「しーんくっ、お前も一緒に喋ろうぜ」
「……めくれるスカート、露出した亀頭……」
「おい、真紅? どうしたんだよ、何をブツブツ言っているんだ?」
「……剥き出しの球体間接、荒い息……」
「まったく、おかしな奴だな。大丈夫だよ、これからも真紅は真紅で可愛がってやるから、サ」
そう言って真紅の肩を掴むと……
「イヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
「ちょwwwおまっwwwwwww」
「悪夢なのだわ悪夢なのだわ悪夢なのだわ悪夢なのだわ悪夢なのだわ悪夢なのだわっ!!!」
まったく、コイツの嫉妬ぶりには参るよ実際。
でもまぁ、そこが真紅の可愛い所なんだけどなw
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「おいおい、そんな大声出すなよ、真紅ゥ」
「触らないで頂戴! もう、こんな、こんな……もうイヤなのだわ……お父様……」
「そっか、ホームシックなんだね。なんなら、僕のことをパパと呼んでもいいんだよ?」
「死んでも嫌です」
「そ、そう……」
僕の気を惹きたいのは分かるけど……今のはちょっぴり傷ついちゃったカナ☆
ガシャーン!
突然窓の割れる音がした。
見るとそこにhちょwww僕の部屋の窓wwwww
「これは……!」
「うゆ? あー、可愛いクマさんなの!」
クマのプーさん?
なんか包丁持ってるけど……
ま、興味ないな。
僕が興味を持つのは可愛い女の子ドールだけであって。
(――見ぃつけた……――)
あのー、頭の中で変な声聞こえるんですけど……
マジックマッシュルーム食べたの昨日だぜ?
なんで今頃利いてくるんだよwww
(真紅ぅ、ズタズタに引き裂いてあげるんだからぁ……)
「この声は、水銀燈ね!」
「何だって!? 真紅をズタズタに引き裂くだとぉ……」
「ジュン……」
「見たいじゃないか! 凄く見たいじゃないかそれ!!」
「糞ヒキヲタ……」
あの包丁でゴスロリ衣装を一枚一枚丁寧に剥ぎ取って切り裂いて……
イイじゃなぁ〜いww凄くイイじゃなぁ〜〜〜いwwww
「真紅に手を出したら、雛が許さないんだからっ!」
「ありがと……私の味方はあなたただけよ、雛苺……」
(下らなぁい、そういう家族ごっこ、反吐が出るのよっ!!)
その瞬間、プーさんが真紅に向かって猛然と突っ込んできた。
手にした包丁を器用にブンブン振り回し、真紅に突き刺そうとする。
……いや、僕が見たいのはそういうのじゃなくってさぁ……。
なんつーの、陵辱系っつーか、モエスwww的なアレでさ。
「チッ!」
真紅の右手から薔薇の花びらが飛び出す。
「やはりミーディアムなしでは、力が出せないっ!?」
「真紅ぅ……頑張るのー!」
…………
「まずい、このままでは、やられる!?」
「雛も手伝うのよ! えーいっ」
……………………
「下がってなさい、雛苺! あなたまで怪我をするわよ」
「でも、でも! 真紅一人じゃ負けちゃうの!」
…………………………ああああああああああああああああああ何やってんだ畜生!!!!!!
僕がAV監督だったらこんな仕事もう投げ出しとるわ!!!!!!
「どけっ!!」
強引に彼らの間に入り込み、ぷーさんから包丁を力づくで奪う。
腕を少し切られたが、こんなの大したことない!
「ジュン……」
「凄い、やっぱりジュン好きなの!」
包丁を失ったぷーさんは最早ただの動く人形で、僕が両腕で押さえつけるとあっけなく動かなくなった。
「ふぅ……この大根役者が。僕が監督だったらお前なんてもう二度と使わないんだからな」
「……? 何の話なのー?」
「でも……助かったわ、ヒキヲタ……いえ、ジュン。まさかあなたが身を呈してまで私を助けてくれるだなんて」
「ぐふふ、じゃあ真紅ちゃん、そろそろお楽しみタイムに洒落こもうかぁ〜? ぐひょひょひょひょ」
「え……?」
「雛ちゃんはちょっとブスの部屋で待っててね〜」
「真紅と内緒話ね? はいなのー!」
「ちょ、雛苺、行かないで……あ……」
「うへへへへへ、真紅ゥ、真紅ちゃぁん……」
「あ、あ、あ…………悪夢なのだわーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
こうして我が家の楽しい一日は過ぎていく。
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クマのプーさん襲撃事件より一週間が経った。
あれ以来真紅は姉ちゃんの部屋に引き篭もっている。
僕自身も引き篭もりであるため、彼女にかけてあげられる言葉は多いと思ったのだが、彼女は僕の顔を見るなり発狂したように涎を垂れ流し、部屋にある物を投げつけてくるので、慰めてあげるどころかマトモに姿を見ることすら叶わない。鬱病かな?
あの日、真紅たちローゼンメイデンシリーズには肝心のANAがついていないことが発覚したため、僕のヤる気は色んな意味で萎えてしまった。
そ れ で も 乳 首 は 桃 色 だ っ た
これは歴史的発見ですよ。
アインシュタインもニュートンも、この僕の歴史的快挙の達成には霞んでしまいます。
しっかし、何で真紅の奴急に引き篭もっちゃったんだろう……皆目見当もつきませんな。
「ジュン! 今日も泡で遊んでくれるのー?」
「……ああ、勿論だよ雛苺!」
真紅がいない間に溜まったフラストレーションとかストレスとかその他諸々(どう見ても精子です)は、雛苺によって昇華されている。
彼女たちは完全防水であることが発覚したため(!)、最近では毎晩雛苺とお風呂に入っているのだ。
「ほぉら、雛苺ちゃぁん……脱ぎ脱ぎしようねぇ〜〜? フヒヒヒッ!」
「ジュン優しいの! 巴ものりも、ちゃんと自分で脱ぎなさいっていうのよ」
「それも味があるなwwwwwww」
どれどれ、湯加減は……ウゲ、高すぎじゃないか。
あのブス……気分悪いから僕たちが上がったら栓を抜いておいてやろう。
「さぁて、雛ちゃん、いつものように洗いっこしよっかぁ〜?」
「はいなの! ……キャハハハ! ジュンくすぐったいのぉ〜」
こ れ が 宇 宙 か
これこそが素晴らしき新世界における至上の喜び、紳士の営みであるというのか。
母よ、地球は青かった。そしておっぱいはピンクだった。
なんていうか……嗚呼、これはもう……びっくりするほどユートピア!!!
「今度はジュンの番なの〜」
「いや……今日から僕は自分で洗うよ」
「うゆ?」
雛ちゃんの云う白くてうにゅ〜は例のアレではなく、なんと苺大福のことだった。
「ココから苺大福の材料が出てくるんだよ〜」と何度も説明したのだが、「雛知ってるの〜、そこから出てくる白くてうにゅーはふわふわしないでかぴかぴになるの!」と返答された。
何故知っているのかと問い詰めると、先日僕の夜の営みをこっそり見ていたとのこと。
見られていたのか………………だがそれがいいwwwwwwwwwwww
それに加えて姉ちゃんが風呂の前でこっそり聞き耳を立てていたらしく、僕の野望(高いスポーツカーの頭半分)は阻止されたのだった。
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「ふぅ、今日もいい湯だったなぁ」
「なのー!」
洗濯機に入れずにおいた服をもう一度着ると、なんだか妙にイカ臭かったからもう一度脱いだ。
「ん?」
ふと気がつくと、いつもは使っていない物置の扉が半開きになっていた。
おかしいな、と思いながらも、僕と雛苺は全裸のまま物置に入る。
そこには長年放置されていた全身鏡が怪しく光っていた。
「これは……?」
「……nのフィールドが開いているの……誰かが、呼んでる……」
「はい? 雛ちゃーん? それなんて電波?」
「呼ぶ声には応える、それが雛達ローゼンメイデンの使命なのよ」
「んーっと、ちょっとお兄さんにはよく分からないかなぁ」
「とにかく行くのよ!」
雛に突き飛ばされるように、鏡の中へと入っていく。
一瞬浮遊感に包まれたかと思うと、僕達はどこかの町の廃墟に落ちた。
「こ、ここは……? っつーか久しぶりに外出たな」
「お久しぶりねぇ、雛苺ぉ……ごぉ!!???」
「あー、水銀燈なの!」
ゴスロリキタコレwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
突如出現したゴスロリのおにゃのこは最初のクールさをかなぐり捨てて、僕たちを見て唖然としている。一体どうしたというのだ?
「あ、あ、貴方たち……」
「うゆ?」
「 な ん で 全 裸 な の ! ? 」
「坊やだからさ」
「雛たちを呼んだのは水銀燈だったのねー」
「なに、僕を呼んだのは君だったのか?」
「呼んでないわよアンタみたいな変態なんか!!」
「ハッハッハ、これがホントのお呼びじゃないってね」
「ジュン……寒い上にギャグになってないの……」
「と、とにかく! 今から貴方にアリスゲームを申し込むわ」
「……分かったの、受けて立つのよ!」
「アリスゲームって、前に真紅が言っていた姉妹喧嘩のことか?」
「喧嘩じゃないわぁ、戦争よ! 行くわよぉ、雛苺ッ」
ゴスロリッ子がそう叫ぶなり、彼女の黒い翼から幾千もの羽が、まるでマシンガンのように放射される。
咄嗟に右に避ける雛苺だったが、そうすると当然彼女の後ろにいる僕がマシンガンをまともに浴びる訳で。
「すごく……痛いです……」
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「あらあらぁ、雛苺がこんなに動けるなんてね」
「雛だっていつまでも子供じゃないの! 雛にはジュンものりも真紅もいるんだから、負けられないのよ!」
「おバカさぁん……そういう家族ごっこ……虫唾が走るわっ!!」
わーなんだか凄いことになってますー。
マシンガンっていうよりバルカンを彷彿するほど黒い羽の勢いが凄い凄い。
逃げ回る雛ちゃんが圧倒的に不利ですねー。さっきから何発か食らってるし。大丈夫かなー。
……ハハ、うん、なんか知らないけどやたら僕に命中するんだよね。
何この痛さ、これはないっしょ、全身痣だらけ。
……アレ? でも……なんだこの感覚。
知らない何かが湧き水のように、僕の心の奥深くから溢れ出てくる。
痛い、痛いけれど、コレは……この気持ちは……。
「あああああああああああっ!!!!!! もっと、もっと下さい!!! もっと痛めつけて下さいぃいいいい!!!!!!!!!1111」
これが進化という物なのですね。人とは常に進化し続ける動物なのです。
「うるさいわねぇ、あの変態……キャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! なんか肥大化してるぅぅぅう!!??」
「今なのっ!」
僕のおっきっきしたアレを見てゴスロリッ子が一瞬見せた隙を、雛苺は見逃さなかった。
「こ、これは!?」
「雛だってただ逃げてただけじゃないの!」
いつの間にか雛ちゃんが作った棘がゴスロリッ子の周りを幾重にも囲んでいた。
その内の四本が、ゴスロリッ子の四肢を拘束する。
「クッ……」
「形成逆転なのよ!」
「雛ちゃん、僕に棘の鞭を一本作ってくれないか?」
「うゆ……? 分かったの、でもあんまり水銀燈をいじめちゃ駄目なのよ?」
「分かってるさ」
そう言って彼女は一本の棘を僕に差し出した。
フフ、一度やってみたかったんだ。
「ローズ・ウィップ!!」
「あー、ゆうゆうはくしょなのーw」
「フフフフ、さぁーて」
「な、何をするつもり?」
「新たな快楽を、貴方に、そぉれ」
「痛いっ、痛いわっ!」
「ジュン、もうやめてあげて!」
雛苺が僕を抑止しようとするが、僕はまだまだやめるつもりはない。
「まだまだ行くよぉー♪」
「痛ッ、クッ……こんな仕打ち…………あら? でも何かしらこの感覚……知らない何かが湧き水のように、私の心の奥深くから溢れ出てくるわぁ……。痛い、痛いけれど、コレは……この気持ちは……」
「キタコレwww」
「誰かはそれを憎悪を呼ぶのよっ! さっさと離しなさいこのド変態ッ!!」
「何ソレ(´・ω・`)」
「もう、やめるのー!」
彼女がそう叫ぶと、僕の持っていた棘の鞭は跡形もなく消え去った。
同時に彼女を拘束していた四本の棘、周りを幾重にも囲んでいた棘は全て消え去っていた。
「お、覚えてなさい、雛苺に変態人間! 絶対に復讐してやるんだからぁ!!」
彼女はそう言って、深い闇の中へ消えていった。