「ジュン、あなた最近翠星石と仲がいいわね・・・・」
「ん?・・・そうか?」
真紅は無表情に、そして静かに聞いた。
ジュンはパソコンでネット通販をしながら、適当な返事を返しただけだった。
当然ジュンにはこのとき真紅の表情は見えていない。
真紅がこのようなことを言いたくなるのも当然で、最近ジュンは翠星石と話す回数が圧倒的に多くなっている。
真紅とも話していないわけではないのだが、真紅とは普段話すことといえば限られてくる。
どちらかが何かを悩んでいる時はお互いにそれに気付きそのことについて深く話し合う事が多い。
翠星石とは隙あらばといったように言い合いをしている。
真紅には微笑ましいこの光景が少し疎ましく見えたのだろう。
もちろん真紅はこれが嫉妬であるとは気付いていなく、自覚していたとしてもそれを認めないだろう。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
話す内容がなく沈黙が続く。
この沈黙を破るかのようにドタドタと階段を上る音がしてきた。
「真紅、チビ人間、オヤツですよ。さっさと下に降りて来るです」
「あぁ・・・」
「今いくわ」
真紅は本をたたみ立ち上がり下の階に降りていった。
一方ジュンはまだパソコンをいじっている。
「そんなもん止めて早く来るです。今日は翠星石も手伝って作ったです」
「・・・・・」
ジュンは面白そうなサイトを見つけ少しそのサイト内を見ていた。
「・・・・・・・ジュンは翠星石が嫌いですか?」
「は?」
翠星石の唐突の言葉。
ジュンはいきなり何を言ってるのがわからなく、後ろを振り向いた。
そこには目に涙を溜めジュンを見つめる翠星石の姿があった。
「え・・・わ、わかったよ」
そう言い、ジュンはすぐパソコンを切った。
しかし、翠星石の目にはまだ涙が伺える。
「・・・・・ったく。どうして欲しいんだ?」
「抱っこしてください」
翠星石は小さな声で呟いた。
「わかったよ」
翠星石をヒョイといつも真紅を抱っこするように持ち上げた。
翠星石は涙を払い、頬を薄く朱に染め嬉しそうにしていた。
一階にジュン達が降りて来た時、皆は騒然となった。
もちろん真紅も例外ではなかった。
普段は真紅を抱っこしていてもこれといった事は無いが、今回は勝手が違った。
抱っこされているのは翠星石である。
真紅はこの時胸に痛みが走った。
気のせいではない確実な痛み、今まで味わったことの無いような苦痛、真紅はこの場に居るのが徐々に辛くなってきた。

真紅はこの胸の痛みの原因が翠星石にあるとすぐに気付いた。
ジュンに抱かれる翠星石を見る度に痛みが激しくなる。
真紅は今飲んでいる紅茶の味が判らなくなるほどに動揺しあからさまに様子がおかしくなっていた。
翠星石はジュンから降り椅子に座って自分で作ったお菓子を美味しそうに食べている。
ジュンは真紅の様子のおかしさに気付いた。
「なぁ、どうかしたのか?真紅」
「・・・・別になにもないのだわ」
真紅はジュンの言葉に素直に答えることが出来なかった。
自分が本当に思っている事を言ってしまうと、心の中から自分が崩れそうに思ったから。
一方真紅の悩みの種の翠星石は真紅がどう思っているかなど露知らず、お菓子を食べていた。
翠星石の口の周りにはお菓子のクズが少しついていた。
「口の周り、ついてるぞ」
そう言い、ジュンは机に置いてあったティッシュで翠星石の口の周りを拭いた。
「あ、ありがとです」
翠星石は顔を俯けにし赤らめてお礼の言葉を言った。
真紅はこの瞬間、自分の中の何かが壊れた。
そして、真紅は無言で席を立った。
「おい、どこへいくんだ?」
「・・・・・・」
真紅にはジュンの言葉すら耳に届かなかった。
真紅はこの時自問自答を繰り返していた。
何故ジュンは自分の方に振り向いてくれないのか?自分は素直じゃないから?そんなことは無い翠星石は自分よりも素直じゃないはず。
このような考えや思いが真紅の頭に何度も何度も繰り返しによぎった。
「・・・・最近、あいつ様子がおかしいよな・・・・」
ジュンは誰に問い掛けたわけでもなく、思ったことが口に出ただけといった感じだった。
「そうですねぇ。あの子は悩み事なんかをよく内に溜め込むんです」
「ふぅん」
この2人は、自分達が真紅を悩ませている事は全く気付かなかった。
その時、真紅はジュンの部屋で自分の鞄に入っていた。
しかし、寝ることはせずにひたすら泣いた。
多分涙の後ができている。
泣き声が鞄の外に聞こえるかもしれない、しかし今はどうでも良かった。

----
「・・・・真紅・・・・真紅!!」
ジュンの声が聞こえる。
真紅は何時の間にか寝てしまったようだ。
あの胸の痛みはもう消えていた。
「・・・・何か用かしら?」
鞄が開き少し寝ぼけたような顔をした真紅が姿を見せた。
「何か用ってお前どうしたんだ。最近少しおかしいぞ」
「別に何も無いのだわ。それより紅茶を淹れて頂戴」
ジュンは真紅が本調子に戻ったように思えた。
しかし、やはり何かを隠している感じもした。
「わかったよ」
少し嬉しそうにジュンは返事をした。
ジュンが一階に紅茶を淹れに部屋を出て行った。
全て夢であればいいのに。
そんなことを真紅が思っていた。
すると、その思いを打ち砕くかのようにドアが開き翠星石が現れた。
夢ではない。
真紅はすぐにそのことを思い知った。
「真紅・・・・大丈夫ですか?」
翠星石は心配そうに真紅に尋ねた。
翠星石の顔を見た時、真紅はまたあの胸の痛みに襲われた。
「えぇ、大丈夫よ。何か用かしら?」
「っえ。よ、用って・・・別に何も無いですけど。唯・・・・真紅が心配だったんです」
翠星石にはどこか真紅の対応が冷たいような気がした。
真紅は、無意識のうちに翠星石に嫉妬をしていた。
「用が無いなら出て行ってもらえるかしら?」
「わ・・・わかったです」
開きっ放しになっていたドアを通って部屋から外へ出て行った。
階段を下りるとき紅茶を持ったジュンとすれ違った。
だが、翠星石はジュンには気づかなかった。
そして、自分の部屋に戻ったジュンは真紅に紅茶を渡しひとつ尋ねてみた。
「なぁ、翠星石の奴どうしたんだ。なんか泣いてたみたいだぞ」
「さぁ?どうしたのかしらね?・・・ッフフ」
真紅は理由はわかっていた。
だが、心は痛まなかった。
むしろスッキリしたような感覚がした。

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「おい、性悪人形・・・・翠星石、何があったんだ?」
ジュンはさっきの真紅の答え方に対し疑問を抱き、翠星石に何があったか聞きにきたのだ。
「別に・・・別に何も無いです」
泣きじゃくる翠星石はジュンにこんな自分の顔を見せまいとジュンに背を向けたまま話した。
「こんなに泣いてるのに何も無いわけないだろ!!一体どうしたんだ!?」
ジュンは自分を背にする翠星石の肩を掴み無理やりジュンの方へ体を向けさせた。
翠星石はジュンの顔が自分の顔のものすごく近くにあるようになったことに驚き目を丸く開き、零れる涙を見せまいと必死に涙を払ったが瞳からとめどなく雫が頬に流れた。
「何も知らないんです。本当に私は何も知らないんです。唯・・・・・・」
「唯?」
翠星石の言葉は途中で止まった。
ジュンはその続きを聞きたくて聞き返した。
翠星石は真紅との事をいってもいいのか、唯の自分の勘違いだとしたら。
という事を考えていた。
「唯・・・・一体何なんだ?」
「唯少し真紅が私への態度が少し今までとは違う・・・・何というか冷たかったような気がするんです」
ジュンに聞かれたことにより反射的に答えてしまった翠星石。
これを聞いたジュンはさらに真紅の様子のおかしさが伺えた。

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ジュンは真紅に何故翠星石に冷たい態度をとったのかを聞くために早足で二階に上がっていった。
ジュンの部屋のドアが開き真紅は突然現れたジュンの方向を向いたまま固まってしまった。
理由は実に単純である。
ジュンの顔はどんなに鈍感な人でも一瞬で怒っていることに気付くような顔をしていた。
「どうかしたの?ジュン」
「・・・・真紅。お前どうして翠星石にあんな酷いことを言ったんだ」
翠星石から一通りの事情を聞いたジュンはどうしても理由を知りたかった。
その一言一言はとても静かで落ち着いていた。
真紅はそれに気付きジュンは本気で怒っていることを確信した。
「酷いこととはどのようか事かしら?」
真紅はジュンの言っていることが何かをわかっていながらあえてわからないふりをした。
ジュンには何故か真紅が嘘をついていることが分かった。
「真紅ッ!!お前どういうつもりだ!!翠星石はお前を心配して・・・・」
「どうして!!どうしてあなたは翠星石ばかりを庇うの!?どうして私のことを見てくれないの!?私は・・・・私はあなたが・・・・」
ジュンの言葉を遮り、真紅は今まで胸の奥に押さえ込んでいた感情が一気にあふれてきた。
ジュンは突然の告白に目を丸くし顔を赤くした。

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「・・・・・・」
静寂の時が流れた。
真紅は自分の言いたい事を言って俯いて黙ったまま、ジュンはこの様な事は初めてなので何も言えずに居た。
「ぼ、僕は・・・・・真紅よりも翠星石のことが・・・・」
赤面し今度はジュンが俯いてしまった。
ジュンの本当の気持ちを聞いた真紅はジュンの本当の気持ちを知っていたかのように澄ました顔で言った。
「そう・・・・これでスッキリしたわ。あの子の所へ行ってあげて」
「真紅・・・・・・・ゴメン」
ジュンは自分がまるで悪い事をしたかのような心情になっていた。
翠星石に事の事情を話すために、ジュンは一階に降りていった。
しかし、翠星石は一階には居なかった。
翠星石はジュンのドアの前に居て、ジュンがドアを開けた時にはジュンの死角つまりドアの影に隠れていたのだ。
それに気付かずにジュンは一階に降りて翠星石を探していた。
ジュンが出て行ってすぐに翠星石は真紅が居るジュンの部屋に入っていった。
「真紅」
「翠星石どうしてここに!?」
真紅の心はもう痛まなかった。
ジュンの本当の気持ちを知ったから、自分の気持ちを伝えることが出来たから。
「ジュンに、真紅のことを怒らないように言いにきたです。でも入れるような雰囲気じゃなくて・・・・」
翠星石は辛そうに言っていた。
しかし態度が急変した。
「今までは真紅に良い所を取られたりして、ジュンは自分のことを嫌いなのかもしれないと思っていたのです。でもジュンは本当はこの翠星石を愛していたです。真紅・・・・いい気味です」
翠星石は本当に嬉しそうに話していた。
「パシャッ!」
水のかかる音がした。
真紅がティーカップに入っていた紅茶を翠星石の顔めがけて飛ばしたのである。
「翠星石・・・・今の言葉そのまま返してあげるわ。いい気味ね」

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「し、真紅ぅ〜〜・・・・・」
翠星石は紅茶を顔面に喰らい、さっきまでの笑顔が一転し怒りの形相へと変わった。
しかし、すぐあからさまに何かをたくらんでいるような笑顔になった。
そして何も言わずに一階に降りていった。
「ジュン〜。真紅に紅茶をかけられたですぅ」
「・・・・お前、また何かくだらないことしたんじゃないのか?」
翠星石の思惑、それは真紅に紅茶をかけられたことを理由にジュンに甘える事だった。
当然のことながら翠星石の奇妙な行動を気にした真紅は様子を見に一階まで降りてきていた。
翠星石はそのことを計算した上でこの行動をした。
「翠星石は何もしてないですぅ。真紅がいきなり翠星石の顔に紅茶をかけたのです」
そう言い、翠星石はソファーに座っているジュンの隣に座り体重をジュンの方にかけた。
「・・・・・そうか。やっぱりさっきのこと怒ってんのかな?」
ジュンは独り言のように言った。
「さっきのことって何ですか?」
翠星石は全て何のことかも分かっているのに、ジュンに聞いた。
その後、ソファーからヒョコっと顔を出し開きっ放しのドアに佇む真紅に不適な笑みを送った。
「いや・・・・なんでもない」
ジュンは先ほどの自分の発言を思い出し、顔を真っ赤にしていた。

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「・・・・・・」
真紅は無言のままその場を後にした。
翠星石がジュンと一緒に居る間、ジュンも翠星石もおそらく真紅がどう動こうが気付かないだろう。
そういう考えのもとで真紅は大きな鏡がある部屋に向かった。
真紅は鏡からnのフィールドへ入っていった。
「ホーリエ。水銀燈を捜して来て頂戴」
なんとなく真紅は水銀燈がnのフィールドに居ることが分かった。
数分後、ホーリエは水銀燈を連れて真紅の前に現れた。
「なによぉ。用があるなら早く言いなさいよぉ」
「・・・・・水銀燈・・・取引をしましょう」
真紅は真剣な表情で水銀燈に話を持ちかけた。
「取引ぃ?」
「ええ、そうよ。・・・・翠星石を殺して欲しいの」
真紅は、はっきりと迷い無く行った。
その言葉にさすがの水銀燈も驚きを隠せなかった。
「・・・・真紅。本気で言ってるの?」
「えぇ、そうよ」
「今までの真紅からは考えられない話ね。何があったのかしら?」
水銀燈は自分なりのやり方でアリスゲームを終わらすと豪語していた真紅が言った言葉の意味を追及していった。
「・・・・少しあってね」
真紅は水銀燈の質問をはぐらかした。
自分の恋敵だから、そんなことは真紅には口が裂けても言えるわけがなかった。
「そう、わかったわ。でも私がその取引を受けたとして何のメリットがあるのかしら」
「そうね。これだけだとあなたには何のメリットも無いわ。こういうのはどうかしら?翠星石をあなたが倒す間、私達はあなたに手を出さない。翠星石のローザミスティカはあなたにあげるわ」
真紅は水銀燈に当たり前といったら当たり前のような条件を言った。
「それでいいわ。で、翠星石が一人になるのって何時頃かしら?」
真紅の取引に水銀燈は承諾した。
「やってくれるのね。そうね、翠星石は・・・・・・・・」
真紅はこの後翠星石が家に帰るルートと時刻を水銀燈に詳しく説明した。
そして、nのフィールドから戻ってきた時、丁度翠星石は家に帰るところだった。
「ジュン、また来るですよ」
「あぁ、気をつけてな。つっても空を飛んでるから大丈夫か・・・・」
そう言ってジュンは翠星石を見送り、翠星石は鞄に乗って家に向かって飛んでいった。
「ジュン、翠星石は今帰ったの?」
背後からいきなり真紅に話し掛けられたジュンは本気で驚いていた。
「っっなんだよいきなり。いたのか・・・・あぁ、翠星石は今帰ったよ」
「そう」
真紅は一言そう言って二階に上がって行った。
その時、真紅の顔は少しだけ微笑んでいた。

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「ボスッ」
何かにぶつかる音がした。
そう硬くは無いような感触の音。
鞄に入って空を飛んでいる翠星石は自宅に着くまではまず障害物にぶつかることは無いと思っていた。
鞄が開き、翠星石が顔を出す。
「一体何なんですかぁ?」
鞄からヒョコっと顔を出した翠星石の目の前には、うっすらと笑みを浮かべた水銀燈が居た。
翠星石の乗っている鞄は水銀燈の羽により止められていた。
「す・・・水銀燈」
「何よぉ。私がそんなに珍しいわけぇ?」
水銀燈は、翠星石の反応を見てさらに楽しそうな笑顔になった。
一方の翠星石は水銀燈が居ることで、自分の身が危ないということを直感的に感じ取った。
「翠星石ぃ、あなたには悪いけどジャンクになってもらうわよぉ」
水銀燈はそう言って羽を翠星石の首に巻きつけた。

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首に羽を巻きつけられ翠星石がこの状態で出来ることは、羽を振り払って逃げること、唯それだけだった。
例え、翠星石が如雨露で水を撒く素振りを見た瞬間おそらく水銀燈はすかさず羽で翠星石の首をはねるだろう。
「水銀燈、どうして突然私を襲ってきたですか?」
翠星石は意表を突くため、水銀燈に話し掛けた。
「そうねぇ。あなたのローザミスティカを奪いに来たって言うのもあるんだけど・・・・・・まぁ、いいわ冥土の土産に教えてあげるわぁ。私はね真紅に頼まれたの」
「!!」
翠星石は水銀燈の言葉に声が出ないぐらいに驚いた。
心当たりはあったが、あの真紅が本当にそんな事を水銀燈に頼むとは到底思えなかった。
「嘘です!!真紅が・・・・真紅がそんな事言うわけ無いです」
「本当よぉ。理由はどうしてか知らないけど、私はあなたを壊すように言われただけだもの」
水銀燈の言葉を聞いて翠星石は目に涙を溜めた。
「スイドリーム」
翠星石は小声で人口精霊を呼び出し発光させた。
突然のことで対処し切れなかった水銀燈は翠星石が元来た所を飛んでいくのが見えなかった。
水銀燈が気づいた時には翠星石はもうその場には居なかった。
「翠星石、どこへ!?」
水銀燈がそんな事を言っている時、翠星石はもうジュンの家の前まで来ていた。
ジュンの部屋の窓ガラスを割って翠星石はジュンの部屋に突っ込んだ。
しかし、翠星石はこの時鞄を閉めていなかった。
「おい!!性悪人形、お前何回窓ガラス割ったら気がすむんだ!!それに、もう帰ったんじゃなかったのか!?」
「・・・・・・・:
ジュンの怒声に翠星石の反応は無かった。
「・・・・おい、翠星石大丈夫か!?・・・・・おい!!」
ジュンは必死に翠星石を起こそうとした。
しかし、翠星石は目覚める様子が無くグッタリしていた。
「どうしたの?ジュン・・・・・ッ翠星石!!」
真紅が騒いでるジュンの声に目を覚まし外の様子を見てみると、水銀燈に始末を頼んでおいたはずの翠星石が居た。

----
「ジュン・・・・翠星石は私に任せて今日はもう寝なさい」
「っえ!?いや・・・・でも、翠星石が大丈夫かどうか・・・・・」
真紅は翠星石を始末できなかった水銀燈の代わりに自分でカタをつけようとしていた。
そのためには、ジュンがこの場に居るのが邪魔だった。
しかし、ジュンは名前を呼んでも頬を叩いてもピクリとも動かない翠星石が心配だった。
「きっと大丈夫よ。私達ローゼンメイデンはそう簡単には壊れないわ。さぁ、もう寝て。ジュン」
「・・・・・・そうか。じゃあ、頼んどくけど・・・・」
そう言ってジュンは、布団に入った。
真紅は一階へ翠星石を何とか下ろしリビングへ連れて行った。
「ふぅ・・・・全く、水銀燈は何をしていたのかしら・・・・」
真紅は独り言を言いながら水を汲み翠星石の顔にかけた。
「起きなさい。翠星石」
「・・・・・ん。・・・・し、真紅!!」
目を覚ました翠星石は真紅をみて驚きを隠せないで居た。
翠星石の体は震え逃げ出したいという翠星石の気持ちと反して全く動けなくなってしまった。
その様子を見て真紅はもう一つ溜息をついた。
「その様子だと、水銀燈が色々と話してしまったようね。翠星石悪いけど、二度とジュンに近寄らないで頂戴。さもないと、私があなたを壊すことになるわ」
翠星石は真紅の言葉にとてつもない恐怖を覚えた。
だが、それでも翠星石はジュンの元を離れようとは思わなかった。
「・・・・い、いやです!真紅・・・・・あなたはどうしてそんなことをするのです?今までのあなたはそんな風じゃなかったです!」
「そうね。確かに今までの私では考えられないことね。でも、私をそうさせたのは、あなたよ。翠星石」
その言葉を聞いた瞬間、翠星石も腹をくくった。
「わかったです。真紅が私を倒すというならば、私もただではやられないですよ!!」
翠星石はそう言って、如雨露を構えた。
真紅は、その姿を見てッフと鼻で笑った。
「何が可笑しいです。そんな余裕で居られるのも今のうちです」
如雨露を振り回した。
辺りから蔓が延びてきて真紅を貫く勢いで突っ込んできた。
しかし翠星石の果敢な攻撃も真紅は軽々と避けた。
「翠星石。その程度の攻撃で私を倒せると思ったのかしら?だったらとんだ誤算ね」
真紅は翠星石の背後に回り込み掌から無数の薔薇の花弁を飛ばした。
花弁は先程の蔓にも劣らない速さで翠星石の腕に飛んで行き全て間接部分に突き刺さった。
「っあぁ!!」
翠星石の腕は外れ、床に落ちた。
「無様ね。以前私の腕が取れた時もあなたにはこう見えたのかしら?フフ・・・」
翠星石は床に落ちている自分の腕を見つめ、残った方の腕で取れた腕を拾った。
この時、翠星石にもう戦意は無く悲しみと絶望だけが残っていた。
その時の翠星石の表情を見て真紅は微笑した。

----
「それじゃあ。そろそろお別れね。翠星石」
真紅は手から薔薇の花弁を散らせ翠星石に取り巻かせた。
翠星石にもう反応は無かった。
真紅は少し不服そうな顔をして花弁で翠星石を締め付けていった。
「・・・っあ、あぐ・・・・・・・ジュン」
翠星石は最期にジュンの名を呼び朽ちた。
その頬には涙が流れていた。
翠星石のローザミスティカを真紅は手に入れ吸収した。
「・・・・やはり後味のいいものではないわね」
真紅は一言そう言い翠星石の亡骸を鞄に入れnのフィールドに持っていった。
「さようなら・・・・・・・翠星石」
nのフィールドに放置した翠星石に真紅は別れを言った。
翌朝、ジュンは目を覚ました。
ジュンは翠星石が大丈夫か心配だった。
しかし、その場には翠星石の鞄は無かった。
そして真紅の鞄は開いていた。
「・・・・真紅」
「あら、おはよう。ジュン」
一階に降りて真紅の名を呼ぶジュン。
やはりその場には翠星石の姿は無かった。
「あぁ、おはよう。翠星石はどうしたんだ?」
「あの子なら家へ帰ったわ」
「そうか」
ジュンの返事はそっけなかった。
当然の事だが、翠星石は家へなどは帰っていない、もう動くことすら出来ないのだから。
「Trr・・・・」
突然、めったになることの無い電話がかかってきた。
「もしもし。桜田です」
「もしもし。ジュン君?蒼星石だけど、翠星石昨日そっちへ泊まってない?」
電話の主は翠星石の双子の妹蒼星石だった。
電話の内容にジュンは驚いた。
「っえ!?翠星石帰ってないのか?真紅は昨日帰ったって言ってたけど・・・・」
「言ってたって、ジュン君は翠星石の帰るところ見てないの?」
「いや、実は・・・・・」
ジュンは昨日あったことを全て話した。
といっても、ジュンは昨日起こったことをほとんど知らなかった。
「ジュン君。今からそっちへ行ってもいいかな?」
「ああ」
数分後、蒼星石はすぐに桜田家を訪れた。
ジュンと真紅と蒼星石はリビングに集まった。
「それじゃあ、真紅は翠星石が家へ帰るの所まで見たんだね」
「ええ。そうよ」
真紅には蒼星石が自分を疑っているようにしか思えなかった。
真紅の読みは正しかった。
蒼星石は真紅が何か知っていると確信していた。
自ずと真紅の口数は少なくなっていく。
「真紅。・・・・ちょっと来て」
蒼星石は真紅を鏡のある部屋に呼び出した。

----
「何?蒼星石」
「・・・・・・真紅。君は翠星石について何か隠してるんじゃないの?」
蒼星石の直感は鋭かった。
真紅はこれ以上隠し通すのは無理と判断し、翠星石同様蒼星石を倒すことを決意した。
「蒼星石・・・・本当、あなたには敵わないわ。ついて来て」
「・・・・・」
真紅はそう言いnのフィールドへ入っていった。
蒼星石は無言で真紅について行った。
nのフィールドに入った真紅は先導をきって翠星石の鞄がある場所まで行った。
「蒼星石・・・・翠星石は・・・・ここよ」
蒼星石は真紅が指差した翠星石の鞄に近寄り静かに開けてみた。
鞄の中には唯の人形となった翠星石の姿があった。
これを見た蒼星石は、鞄を閉じ真紅の方へ振り返った。
「真紅。これは君がやったのかい?」
蒼星石は悲しそうな顔をして真紅に聞いた。
「ええ。そうよ」
それに対し真紅は眉一つ動かさず普段と変わりない口調で答えた。
このことを聞いた蒼星石は怒りと悲しみが混ざったような感情になった。
しかし蒼星石は冷静に真紅を問いただした。
「どうして・・・・・どうしてこんな事をしたんだい?」
「・・・・邪魔だったの。私とジュンの間に翠星石は邪魔な存在だったの」
真紅は今までの経緯を全て蒼星石に話した。
蒼星石の表情は哀れんだような表情になっていた。
「蒼星石・・・・あなた、この事を他の誰かに言うつもりなの?」
真紅の言葉の半分は脅迫の意味が入っていた。
「もし、言うとしたら?」
蒼星石ほどなら、もし言ったらどうなるかなど聞かなくてもわかっただろう。
だが、蒼星石はあえて真紅にそれを聞いた。
「あなたが他言しようとしたら、言われる前にあなたを倒すわ。先に言っておくけど、私は翠星石のローザミスティカを手に入れているわ。あなたに勝ち目は無くってよ」
「・・・・・わかった。この事は誰にも言わない。確かに今すぐ君を切り捨てたい。でも、僕はアリスになるのを諦めた訳じゃない。必ず君より強くなって、真紅・・・・君を倒すよ」
蒼星石は翠星石の事を他言しないと言った。
しかし、真紅はこれだけでは納得しなかった。
「蒼星石。それじゃあ、その誓いの覚悟を見せてもらおうかしら?絶対に他言しないと言うならば、この翠星石の入った鞄を切って頂戴」
真紅は蒼星石の双子の姉翠星石を切れと命令した。
翠星石はもう動かないとはいえ、蒼星石にとってこの事は苦痛以外の何者でもなかった。
「・・・・・・・」
「どうしたの?切れないのかしら?」
真紅は蒼星石を囃したてた。
「・・・・・翠星石・・・・・ゴメン」
蒼星石は翠星石の入った鞄を半分に切り捨てた。
この時、蒼星石は誓った。
必ず真紅を翠星石以上の苦しみを与えて壊す事を・・・・・。

----
真紅と蒼星石はnのフィールドから鏡の部屋へ戻ってきた。
nのフィールドから出た真紅達の目の前にはジュンが居た。
「真紅。翠星石はnのフィールドに居たか?」
ジュンは心配そうに真紅に尋ねた。
しかし、真紅は無言で首を横に振った。
蒼星石はジュンから見てとても悲しそうな顔をしていた。
ジュンは姉の翠星石が見つからないのだから当たり前だと思っていた。
しかし、実際は違った。
蒼星石は自分の姉を切り捨てたこと、あの場で真紅を倒すだけの力量が自分に無かった事を嘆いていた。
「ジュン君。ゴメンね。僕今日はもう帰るよ。翠星石を捜してくれてありがとう」
「っえ!?・・・・あぁ」
ジュンには蒼星石がまるで翠星石はもう居ないと言ってるように聞こえた。
「後、これから当分これなくなると思うから・・・・・」
「・・・・わかった。じゃあな」
鞄に乗って帰る蒼星石を、ジュンは見送り自分の部屋に戻った。
何故かこの時、ジュンはとても悲しくなった。
「・・・・なぁ、真紅。翠星石大丈夫かなぁ?」
「わからないわ。nのフィールドを出来る限り捜したけれど居なかったわ」
真紅は翠星石の事ばかりを言うジュンに苛立ちを覚え始めた。
今はもう翠星石は居ないのに目の前の自分を見てくれないジュンに真紅はいっそ翠星石の事を言ってしまおうかと思った。
しかし、それではジュンに嫌われてしまうのは目に見えている。
このどうしようもないもどかしさに真紅は苦悩した。

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あれから数日たいした変化も無い日々が続いた。
真紅は翠星石はもう居ないのに、毎日の様に翠星石の心配ばかりをしているジュンをどうにかして自分の方を振り向かせたかった。
翠星石という存在自体が許せなく真紅はなっていた。
「・・・・どうにかしなければ・・・・」
真紅は少し焦りを感じていた。
いくら蒼星石が翠星石のことを黙っているとはいえ自分を倒しに来ない保証も無い。
「蒼星石・・・・そうね。あの子の力があれば」
真紅は時計をチラッと見てジュンに一言言った。
「ジュン、少し出かけて来るわ。9時には戻れると思うから。」
「っえ!?おい!真紅!!」
ジュンは真紅の名を呼んだが反応を見せず、さっさと何処かへ行ってしまった。
真紅は鏡の部屋でnのフィールドへ入った。
nのフィールドから蒼星石の居る所へ出た。
「何のようだい・・・・・真紅」
「少しお願いがあってね」
蒼星石は真紅のお願いというものが何となく分かっていた。
「ジュン君から翠星石の記憶の枝を刈れというんだね?」
「えぇ。そうよ」
真紅の掌では薔薇の花弁が舞っていた。
いつでも蒼星石を倒せる状態にあった。

「僕に拒否権はなさそうだね?」
蒼星石は少しだけ微笑し振り返った。
「そんな事は無くてよ。別にあなたが拒否しようともあなたを倒して鋏を奪えばそれでお終いですもの」
真紅は花弁を蒼星石の周りに放った。
蒼星石は諦めたような顔をし肩の力を抜いた。
「わかった・・・・君に従おう」
そう言った時真紅はクスッと笑い蒼星石に背を向けた。
「ついて来て頂戴」
真紅はそう言い歩き始めた。
その瞬間蒼星石は地面を蹴って跳び真紅に蹴りを加えた。
「蒼星石!!何を!?」
いきなりの事で真紅は蒼星石が何故このような行動を取ったのか理解できなかった。
真紅は蹴り飛ばされて地面に転がり仰向けに倒れた。
すかさず蒼星石が真紅の上に飛び乗った。
「真紅・・・・僕は君を絶対に許さないよ。君は僕の大切なものを奪ったんだ。それ相応のことはさせてもらうつもりだよ」
蒼星石はそう言い拳を握り締め力いっぱい真紅の顔を殴った。
右・左・右と蒼星石は交互に何度も何度も真紅の顔を殴り続けた。
「や、やめて蒼星石」
「・・・・・・」
真紅は哀願した。
しかし、蒼星石は何も言わずに渾身の力で真紅を殴った。
「・・・・レンピカ」
人口精霊の名を呼び蒼星石は鋏を手に取った。
そして、鋏を立て真紅の腕に突き刺した。
「ッキャアアアアアア」
真紅の悲痛な叫びがnのフィールドに響き渡った。
蒼星石はその声を聞いても攻撃を止める気配を見せなかった。
そして、地面から刺さった鋏を抜き再び鋏を立ててもう片腕に突き刺した。
「あ・・・あぁ・・・」
真紅の呻き声が蒼星石の耳に纏わりついた。
蒼星石の目からは涙が流れていた。
「君は・・・・君は翠星石にこんなことをした時何も感じなかったのか!?姉妹を苦しめて壊していくなんて・・・・とてもじゃないけど僕は耐えれそうに無い。真紅・・・・すぐに楽にしてあげるから」
蒼星石は悲しそうな目で微笑んだ。
鋏を真紅の首元に持っていき蒼星石一気に振り上げた。

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蒼星石が真紅の首を切り落とそうとしている時、それを見守る者が一人だけいた。
水銀燈である。
水銀燈は不敵な笑みを浮かべ真紅の首がはねられるのを待っていた。
そんな水銀燈の存在に気付かず蒼星石は振り上げた鋏を真紅の首に振り下ろした。
その瞬間真紅の首は地面に落ちた。
「し、真紅?」
蒼星石は真紅に呼びかけてみたが反応は無かった。
「真紅・・・・うわあああああああああ!!!」
蒼星石は涙を流し、頭を抱え込んだ。
叫び声はnのフィールド中に響き渡った。
「本当に馬鹿ねぇ・・・・・・・蒼星石ぃ」
水銀燈はより一層と楽しそうな顔をした。
蒼星石は泣き崩れ目を瞑っていた。
その時に朽ちた真紅の体が薔薇の花弁となった。
その花弁は蒼星石の周りを取り囲んだ。
「蒼星石。あなたの考える事など私はお見通しよ」
蒼星石の背後に真紅が現れた。
蒼星石は泣くのを止め、嬉しそうに真紅の方を見た。
「真紅・・・・本当に真紅なのかい?」
真紅はッフと微笑み手を蒼星石に向けた。
「ええ。蒼星石・・・・それじゃあ、さようなら」
蒼星石の周りの薔薇の花弁を蒼星石の首に巻きつけた。
そして、徐々に花弁の力を強め蒼星石の首を絞めていった。
「っあ・・・・ぐ・・・。レ・・ンピ・・・カ」
蒼星石は人口精霊の名を呼び発光させた。
その瞬間足元に刺さってる鋏を手に取り真紅目掛けて力の限り投げつけた。
「何をしようと無駄よ!!」
真紅は花弁の力を緩めず更に強くした。
だが光に目がくらみ前が見えなかったせいで、蒼星石の投げた鋏に気付かなかった。
「ぐああああああ!!」
蒼星石の悲痛な叫び声が再びnのフィールドに響き渡った。
蒼星石は力尽きた。
だが、蒼星石は真紅に一矢報いたのだ。
蒼星石の投げつけた鋏は真紅の右足の球体間接を捕らえていた。
しかし真紅の足は切断されたわけではなく、鋏が刺さっている状態だった。
「っく。これくらい、蒼星石のローザミスティカさえ手に入れれば・・・・・」
真紅は少し離れた蒼星石に右足を引きずりながら歩み寄って行った。
歩み寄る真紅の目の前に水銀燈が舞い降りた。
「水銀燈!!何しにきたの?」
「別にぃ。唯あなた達の戦闘を見てただけよぉ。でもねぇ・・・・思いもよらないチャンスが巡って来たみたい」
水銀燈は羽を大きく広げ真紅の周りを取り囲んだ。

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真紅がnのフィールドに入って少し経ったころに、ジュンは真紅を捜し始めた。
家中を捜し回ったが、真紅はどこにも居なかった。
「やっぱりここかなぁ・・・・・」
ジュンは鏡のある部屋のドアを開けた。
そして、鏡に近づき鏡に手を添えた。
「入れない・・・・・か」
今まではnのフィールドへ入る時は必ず人形の内誰かが一緒だった。
だから、入れないかもしれないとジュンは思っていた。
その時、鏡が光り始めた。
ジュンは驚いて鏡から手を離し鏡との距離をおいた。
鏡から赤いヘッドドレスと金色の髪が見え始めた。
「真紅!!」
ジュンは嬉しそうな声で真紅の名前を呼んだ。
しかし、ジュンは真紅の異変に直ぐ気付いた。
真紅は頭を誰かの手に掴まれていて首から下が無かった。
「お前・・・・・水銀燈!!」
真紅の頭を掴む手の主は水銀燈だった。
そして、水銀燈はジュンの目の前に舞い降りた。
「なによぉ。その反応」
「お前!!真紅をどうしたんだ!?」
ジュンは水銀燈を睨み付け怒声を上げた。
「どうしたって、見てわからないのぉ?」
水銀燈はジュンが怒っていくのを見て背筋がゾクゾクとした。
「お前・・・・・真紅を!!」
「何怒ってるのよぉ?私達はアリスになる為だけに作られたのよぉ」
その言葉を聞いてジュンは間髪入れずに一言言った。
「真紅は・・・・真紅はなぁ!!お前を倒した後、その事を悔やんで戦う事を拒み続けてきたんだぞ!!」
「フフ・・・・。戦いを拒み続けてきたぁ?笑わしてくれるわね。真紅は翠星石と蒼星石を倒したのよ!」
ジュンは水銀燈の言葉を聞いて驚いた。
「まぁ、いいわ。もうあなたにも真紅にも用はないし・・・・。ばいばぁい」
水銀燈は鏡の中に消えていった。
水銀燈が帰った後ジュンは蒼星石が住んでいた時計屋に電話をかけた。
蒼星石は家には帰っていなかった。
ジュンはこの一件で心を閉ざした。
初めは人形達が来る前に戻るだけだと思っていたが実際はそうではなかった。
心の支えを無くしたジュンは姉のノリと顔を合わさなくなり、食事も一日一食となっていた。
この時ジュンの心の樹はおそらく枯れていただろう。
だがその事を確認できる者はジュンの周りにはもう居なかった。

end

はい終了です。
1時間かけて作ったやつ間違えて消しちゃって、流れは大体覚えてたけど・・・・。
やっぱりセリフとか完璧に覚えてるわけ無いし、面倒という気持ちあるからかなり省略してしまった。
そのせいで、初めより悪くなった。
まぁ、いいや。
この話はもう終了、明日からまた、別の話を書いていこうと思います。
今回書いてた話の様にならないようにします。
バトルナシでね。

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