翠星石が目を覚ますと、すでに皆は下に降りていた。
(う…ん…少し寝過ごしたですぅ。)
鞄から体を起こし、服を整える。
珍しいことに、純もすでに起きているようだ。
(こ、これはチャンスですぅ!)
辺りをキョロキョロと見回した後、翠星石は純のベッドの下に潜り込む。
そして、目当てのものが見つかったのか、もそもそと這い出てくる。
(これこれ!これですぅ!)
翠星石の手にあったもの、それは
いわゆる、『エロ本』だった。
前に、純が夜にこっそり起きて自慰にふけっているのを目撃(覗き)してしまった翠星石は、人間の雄がどんな本をみて興奮するのかに興味がわいたのだ。
「わくわくするですぅ。ドキドキするですぅ。」
ふと、題名に目がいく。
【近親相姦ファイル4 〜姉と弟〜】
「………………………」
…純の性癖に少し唖然とする翠星石だったが、すぐに気を取り直し、読み始めた。
「こ、こんなことして、恥じらいはねぇのですか!?」
本の中では、誰かによく似た気弱そうな女の子が、スカートを手でつまみ上げて相手の男性に秘部を見せている。
「し、下着をつけてないなんて、頭がおかしいですぅ!」
さらに場面は進み、ついに結合するシーンに。
二人が名前を呼び合いよがり狂っている。
「な…なんか、思っていたより、激しいですぅ…」
いつの間にか、自分の股の間へと指を伸ばす翠星石。
(あ…んっ、なんか変な感じですぅ…)
恐る恐る、自分の秘裂を指でなぞりだす翠星石。
「あ、はっ…んんっ!…あっ!」
だんだんと指の動きが、速くなる。
「ひゃっ!…んっ、はぁっ!」
快楽を求めるうちに、自然とさらに奥の方に、膣内に、指が入っていく。
「あぁぁぁ!ひゃうん!だめですぅ!」右手で秘部をいじりながら、服をはだけさせ、あまりない胸にも手を伸ばす。
ぷくっ。と、ピンク色の乳首がさわってほしそうに自己主張している。
「ここも、はぁっ!いい…ですぅ…ひぅっ!」
目が虚ろになり、もう絶頂に近いようだった。
「こ、これ、は…?」
自分のいじっている部分の少し上の、小さな突起に気付く。手を伸ばし、摘んでみた。
「ひぅ…あぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜?!!!」
初めてのクリトリスへの刺激に、ついに翠星石は果ててしまった。
(わ、私としたことが…とんだ大恥ですぅ…)
少しだけの興味のつもりだったのが、絶頂までむかえてしまったことに、翠星石は恥ずかしくなる。
「こ、これを二人ですると、どうなるですか…?」
ふと、純の顔が頭に浮かぶ。
(な、なに考えてるですか!なんで翠星石がチビ人間なんかと!)
(でも、それも良いかも、ですぅ。)
「………………………」
扉の向こう側。純は真っ赤になりながら、これからの翠星石とのコミュニケーションについて悩むのだった。
〜fin〜