病室、めぐの部屋
きっと自宅の部屋より長くいる部屋だろう
「水銀燈はいいよね、いつでも空を飛べるんだもの。好きなところにいつでも行けるでしょ?」
「べつに…」
大体二人の会話はめぐが話して私はちょっと相槌を打ち偶に話すくらいだ
めぐは偶にちょっとどころじゃあない電波を放ったりするので相手にするのが大変な時もある
でも、私と似てるところもあるのかもしれないけど…認めたくない
「水銀燈…私死ぬ前にね、水銀燈としたいことが一つだけあるの…」
何やら真剣な面持ちのめぐに耳を傾ける
「なによぉ…」
「えっと…………………えー………と……ほら、…ね?」
一瞬なんだ?と思ったがめぐの顔と言いづらそうな口振りでなんとなく思い当たってしまった
これでわかってしまう自分は…はぁ…
でも断じてそんなことがしたい訳ではない
「……帰るわぁ」
「ちょ、ちょっと待ってよ水銀燈、だってこの前キスで終わっちゃったし……」
顔が熱くなった、きっと少し紅潮したと思う
この間、二人口づけを交わした。
「あ、あれは…めぐがぁ……」
言葉に詰まる、初めはめぐが一方的にしたものだった。でも最後には私も求めてた気がする。
恥ずかしいので断定はしないけど
「ねぇ、お願い」
哀願して私を見る
見るな、そんな顔で見るな
「ねーぇ、水銀燈」
あの時もこうだったっけ
あの時──────思い出す。
二人の舌が嘗め合って絡み合って嘗めあって絡み逢ってなメアって絡み逢って──────
「っ……もうその目には騙されないんだからぁ!」
変なことを思い出した。あぁ恥ずかしい、もう飛んでいってしまおう、黒い翼を羽ばたかせる
「待って!水銀燈!」
腕を掴まれる
「触れないでよぉっ!」
めぐの足が地面と離れる
僅かに遅れてベッドに叩きつける音
思わず思い切り振りほどいてしまった
そこまで力を込めたつもりはなかったのに
「……だ、大丈夫?」
めぐの反応がない。
「めぐ、起きなさいよぉ、めぐ?」
もともと虚弱な少女だ。力が入って思い切り吹き飛ばしてしまったのだとすると……
軽く揺すったり叩いたりしたが反応がない
最悪の事態を予感してしまった。だんだんと視界が歪んでいき何も見えなくなる
「ちょっとぉっ!めぐっ!ねぇ!起きなさいってばぁ!」
初めて死んで欲しくないと思った人をこんな形で…こんなことで…
「めぐぅ……起きてよぉ…めぐぅ…」
悲しかった、涙が、頬をつたった
「つかまえた。結構、痛かったわ」
めぐに、掴まった
「もう逃がさないからね、水銀燈」
…………………
「…ぁ……貴女最低ぇ……」
「そう?え、す、水銀燈泣いてるの?」
「……………目がゴミだらけになっただけよぉ………」
強がってみたが余計に惨めになっただけだった
「ご、ごめんなさい……そんなに心配するとは思わなくて」
「…謝るくらいなら最初からやらないでほしいわぁ………」
言葉に力が入らない
もう怒る気力もない
「水銀燈、意外とバカだね」
「うるさいわぁ……」
するとなぜか服を脱がされ始めていた
「──っ…………はぁ…もう勝手にしてぇ…」
突然のアクシデントで忘れてたがなにやらいかがわしいことを要求されていたのだった
罪悪感もあり、断りがたかったので渋々なすがままになったが、内心かなりの勢いで不安と動揺が駆け巡った
「でもめぐぅ……その……どうするのぉ?」
私にはこの手の知識は疎かった
そういうことは勿論したことなかったし、男と女ならまだしも女同士、しかも一人はドールである
「どうしようかしら、取りあえず私も……」
と脱ぎ始める。取りあえずってなによ、と思いつつ自分の顔が赤くなっていないか心配した
大好きな少女が自分の前で一糸纏わぬ姿になる
その肢体は華奢ではあるがそこまで貧相でもなく、色白で、胸は平均より小さいぐらいなのだろうか
まるで人形みたいだと思った
秘部は産毛が生えた程度で年齢の割には、と言う感じだった
人間の秘部どうなってるのか、見たことがなかったので興味があった
………………
まじまじと見てしまった、変に思われただろうか?
めぐが私の目を見る
「めぐ、めぐには勝手に死なれちゃあ困るの、そんなことしたら許さないんだから」
「水銀燈…ありがとう。大好きよ」
これは愛なのか、そんなこと、わからない
私はキスをした。自分から。めぐは勿論受け入れてくれた、あのときのように嘗め合い絡め合った
「めぐ……」
「……水銀燈…」
めぐはキスが終わると他の姉妹より少し豊かなふくらみを優しく触る
「……んっ……はぁ」そしてその頂点にあるピンクの突起に口づける
「きゃは、ちょ、ちょっとめぐ、やめ、あは、くすぐったいわよぉ」
「……水銀燈…ムードぶち壊しね……」
くすぐったいのだから仕方無い
だがだんだんとくすぐったさに混じった快感が強くなってきた
めぐの舌が上下に動きまわり快感の渦に巻き込まれていく
こんな快感、初めてだ
「ぁん、ん、うぁんめぐぅ…」
めぐの唇をもう一度奪う
そしてそのつぶらな胸を触る
「ん、水銀燈、あ…」
めぐの舌は体をだんだんと下りていき秘部に達した
「水銀燈、綺麗…」
「あんまりジロジロみないでよぉ、変態……─っあぁっ!!」
突然の刺激に思わず大きな声を出てしまった
「お互いさまでしょ」
「さっき脱いでるときに人のアソコばっかりみてたお人形さんは誰だったかしら」
やっぱりバレてたようだ、こういうところは抜け目がないというか…
「めぐ、き、綺麗だったか、らぁ」
舌は秘部の周りを這いずりまわりつづけている
「そんなことないわ」
刺激が止まる
顔を見ればまたあの顔、自分のことを話すときの顔、この顔、嫌い
「私は欠陥品なのよ、綺麗なはずないわ」
「……………」
───自分に言われているみたいだ
「…めぐ……」
───でも、それは違うはず
大嫌いなドールが言っていた、この言葉だけは信じてみようと思った
「めぐは欠陥品なんかじゃあない…………ジャンクなんてこの世のどこにも、いないのよ」
めぐだけじゃなければいいと思う
あの顔はもうしていなかった
「…………優しいのね、水銀燈」
「わ、私は貴女のさっきの顔が不細工だったから、止めさせてあげただけよぉ」
「さ、てと。続き続き」
「めぐ…その台詞、オジサン臭いわぁ…」
こんなことになったので終わりになるかと期待(失望)したが、この行為は続くようだった
めぐの秘部に触れる
すでにそこは愛液が妖しく光り、滴っていた
「あぁ…水銀燈、っいぃ…」
さらに秘部にキスをしその蜜を嘗めとる
「あぅあ…あぁっ…はぁあ」
めぐもまた舌の動きを再開する
結果的に焦らされたような状態になったのでもうすでに舌が触れた瞬間に電撃を受けたような刺激が走る
「っぁあぁああ!めぐぅっ…いいぃっ!…」
めぐの指がゆっくりと入ってくる
「─っはぅん、っはいっ、はいってくるぅぅぅーーっ!」
細く長い指を途中で回したり曲げたりしながら
私を犯していく
「はぁっ…はぁ…あっん…めぐっ…」
めぐの中に指を入れる
「いいよぉっ、すいぎんとぅっ!!もっとぉ!!」
は互いに互いを犯し合う
ベッドは愛液で濡れている
「はぁあぁっん!!──すいぎんとぉ…気持ちいいよぉっ!」
「もうだめぇ…おかしくなっちゃうわっ!…ああぁうぅーっ」
めぐも私ももう秘部は赤く充血し、中に入る指に絡みついてくる
そろそろ限界も近い
「──あああぁぁっ!だめぇっ!めぐっ!なんかきちゃいそぉよぉ!!!あっ、あっ、あっ!!」
「水銀燈っ!私ももうだめぇっ──いっ、いぃーーー!!!」
めくの指は私の中を出たり入ったりを繰り返し
激しい快楽の奔流が押し寄せる
「───っああぁっ!ぅあぁ、ぁああああああああぁ!!!!!」
めぐがするのと同じように指を往復させる
「す、すいぎんとぉっ!!!!!もうっ、イ、イっちゃいそぉぉ!!」
「────あああああああああっめぐぅっ!!!!!」「すいぎんとぉっ!イ、くうぅぅぅぅぅぅっっっ!!!!!」
二人は果てた
「はぁはぁ…めぐ、大丈夫なの?」
「もう、ダメかも…」
めぐが言うと若干シャレにならない、ホントにイってしまったら困る
「つかれたー」
と、言うとベッドでそのまま寝てしまった
……もしかして、服、着せるの私?
「これじゃあどっちが人形だかわからないわぁ…」
溜息をついたがめぐの寝顔を見て思わず微笑んでしまった
突然部屋の鏡が揺らめく
「nのフィールド!?」最低のタイミングだ
「水銀燈?そこにいたのね」
見れば大嫌いな第5ドールが現れた
私とめぐは布切れ一枚身につけてない。しかもベッドで。何をしてたか、一目瞭然
「……あ、あら水銀燈。お邪魔だったみたいねごめんなさい本当にごめんなさいもう帰るわさよなら」
赤面しながら恐ろしい早口で言うと紅いドールは鏡の中に逃げるように飛び込んでいった
…………
………………………
涙が出そうになった
「………………終わったわぁ……」
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ちょっと前にもめぐ×銀を書いてその時の約束通りにエロを書いてみたがムズい、エロ描写が難しい
しかもこのギャグとシリアスとエロの折衷案、まさに中途半端
こんな文でも読んで頂ければ幸いです
感想なども頂けたらもっとうれしいです