「翠星石、お前マジで潰すから」
爽やかな朝、ベッドから目を覚ましたばかりの男がさり気無く吐いた言葉はこの後翠星石に地獄を見せることになる。
…冷たい。これは…水だ。
いつの間にかイスに縛り付けられ、身動きが取れない状態になっている。目の前には眉をひそめるほど明るい光。人工的な光だ。
光はすぐに消え、それはスタンドライトだと確信を得た時には頭上からペットボトルに入った水を垂らす男の姿が目に入っていた。
「こんにちは翠星石。望んでなくても気まぐれで登場するデュード様です。今から人形焼作るんで黙って見てろ」
男はイスを蹴り倒し、翠星石は後頭部をコンクリートの地面に強く打ち付けられた。
さらに頭部の痛みを実感する暇すらないくらいの勢いで腹部に激痛が伝わる。
視線を腹部に向けてみると大金槌で叩かれ陥没しているではないか。
痛さのあまり翠星石は悲鳴を上げたがすぐに力ずくの抑制、すなわち前歯をバットで叩き割られた。
「うるせえんだ。黙ってろって言ったろ雑魚が」
男の鋭い眼光に睨まれると泣き叫びたい気持ちも沸いてこなかった。というより我慢したほうが得策だと考えた。
「こんなことをする意味が…」
言葉を言い終える前にもう一度バットが顔面を直撃する。
今度は左目が見えなくなった。
「言いたいことはわかるさ。俺の行動原理はすべて『暇』ってことだけ教えといてやる」
それから数十分、殴る蹴る、鈍器での激しい殴打、○×△□(以下省略)の激しい虐待行為に遭った翠星石は見も心もボロボロであった。
手足は既に動かせる状態ではなく、男が持ってきた手鏡に映った顔はもはや原型をとどめておらず、眼球は両方とも潰され、鼻は陥没し、首は今にも千切れそうな状態という有様だった。
「これだけやったらお前も満足だろ。じゃあそろそろ燃やすか」
男はマッチを擦った。
そうか、さっきのペットボトルに入っていたのは水ではなくガソリンだったのか。
通りでぬるぬるしているはずだった。
翠星石が最後に見た灯は救いの手ではなく自らを滅ぼす死神の手であった。
The End
むしゃくしゃして書いた。今は反省してないどころか快楽すら覚えている。