色々あってジュンは何とかヒキコモリを克服し、復学する事が出来た。 
確かに最初の頃は色々言われたが、無視し続けたかいあって今では 
何も言われる事無く、ジュンは普通の学校生活を取り戻した。 
(とにかく細かい説明抜きでジュンが復学したと言う前提でこの話は始まる) 

そんなある日の事、ジュンが忘れ物をしていた事を翠石星が気付くのだった。 
「チビ人間忘れ物してやがるですぅ。救えねぇ奴ですぅ。」 
と、口ではそんな事を言っていても、彼女の脳内ではある図式が浮かんでいた。 
この忘れ物をジュンに届ければジュンに見直してもらえる→嬉しいと言う物である。 
「しょうがねぇですぅ。翠石星が持っていってやるですぅ!」 
翠石星は忘れ物を持ち、鞄に飛び乗るとジュンの通う学校へ向けて飛び上がった。 

学校へ到着する翠石星であったが、ジュンが何処にいるのか分からなかった。 
「ヒィ!人間がこんなに一杯いるなんて知らなかったですぅ!」 
姉妹の中で一番人見知りが激しく臆病な翠石星にその光景は恐ろしい物に映った。 
そしてこの後どうしようかとあたふたしている翠石星が他の人間に見付かるのも 
無理も無い話であった。 
「あ!何だアレは!鞄が飛んでるぞ!」 
「何々ー?これ人形?」 
大勢の生徒が翠石星の所に集まって来た。 
「ヒィ!人間が一杯やってきたですぅ!怖いですぅ!」 
「うわ!人形が喋った!」 
「良く出来たロボットだなー、一体誰が作ったんだ?」 
生徒達はまるで宇宙人でも見るかのような目で翠石星を取り囲んでいた。 
が、そこで騒ぎを聞いたジュンが駆けつけてきた。 
「翠石星!お前こんな所で何をやってるんだ!」 
「あ!チビ人間!助けてですぅ!こいつ等翠石星を取って喰うつもりですぅ!」 
大急ぎでジュンの背後に隠れる翠石星。 
「何でこんな所に来たんだよ!」 
「お前に忘れ物を届けてやろうと思ったですぅ!でもここがこんな恐ろしい所とは 
思っても見なかったですぅ!」 
「忘れ物の事は礼を言うけど・・・とにかくさっさと帰るんだ!」 
「言われなくてもそうするですぅ!」 
翠石星はジュンに忘れ物を渡すと、大急ぎで鞄に乗って飛んで行った。 
しかし、今度はジュンが他の生徒等に迫られる事となる。 
「桜田!さっきのはお前の何なんだ!?」 
「え・・・そ・・・それは・・・。」 
「あ!あれだろ!?俺知ってるぜ。部分的に精巧に出来てるアレだろ?ダッチ・・・。」 
「違う!!」 
「きゃあ!桜田君って洋物ダッ○ワ○フとお話しする怪しい男だったのね!」 
「気持ち悪い!」 
「だから違うってば!!」 

この時を境に、桜田ジュンは洋物ダッ○ワイ○人形とお話しするキモイ男と言う噂が流れ、 
次の日からジュンはまた学校に来なくなった。 
「まったくお前のせいだぞ!」 
「うわ〜んチビ人間ひでぇ奴ですぅ!」 

                    おわり 

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