水銀党総選挙篇

「皆さん水銀党に清き一票を!
水銀党はあなたの暮らしを変えます!」
ドール達は揃ってテレビを見ていた
「な、なんですぅ?水銀……党?」
「真紅ぅ〜!何だかアレ変なの〜」
「何でも最近台頭してきた政党らしいのだわ
思想は極めて異端…」
真紅が口を開いたそのとき
党首らしき者が壇上に立って…
「みなさぁん…私が党首の水銀燈よぉ…
銀ちゃんって呼んでねぇ…」
「水銀燈!?あれ水銀燈ですぅ!」
「銀ちゃんって変な名前なの〜!」
「いいえ…あれが彼女の作戦よ…
ソフト路線で支持者を獲得するのだわ」
「私が当選の暁のときわぁ…
大福主食化計画…」
「うにゅ〜!水銀党大好きなの〜!」
「他に…ですぅノートの映画化…」
「ふ、ふ…翠星石がそ、そんな餌に…
な、なかなかいい法案……ですぅ…」
「二人とも!騙されては駄目よ!
甘い言葉で支持者を獲得する
それが彼女の作戦なのだわ!」
「最後に私がアリスになった暁には…
くんくんを私の下僕にするのよぉ!」
「な、何ですってえ〜〜!!
そんなこと絶対に許すわけにはいかないのだわ!!!」
真紅は声を裏返して叫んだ
「真紅…お前は水銀党の敵ですぅ…」
「水銀党の邪魔は許さないの〜!」
2体のドールは、目の焦点が定まらないまま
まるで操られた様にゆら〜っと真紅に近づく…
「ふ、ふたりとも目を醒ますのだわ!」

一方その頃桜田家のリビングでは
「う〜ん…う〜ん…」
「真紅!目を醒ますですぅ!」
「真紅ちゃん…何だかうなされているみたい…」
「真紅可哀想なの〜」
「さっきまでふて寝してたはずなのに何故…」
ジュンがテレビに目をやると
くんくんが急遽中止になった代わりの
政権放送が流れていたのであった
おしまい♪






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